1.緒言
近年のハード・ソフトの目覚しい性能向上を背景として、構造解析などで四面体自動メッシュ分割モデルが盛んに利用されている。
しかし比較的精度の悪い四面体自動メッシュ分割モデルで応力を精度よく求めるためには要素サイズを十分に小さくする必要があるが、モデル規模が非常に大きくなって計算時間の増大を招き実質的に解析が困難となることが良くある。
その場合には精度を犠牲にしても要素サイズを大きくせざるを得なくなる。
そこで、予め表面を三角形メッシュで分割しておき、その法線ベクトルから精度が良いとされる五面体要素を生成した後に、内部空間を四面体自動メッシュ分割する方法も提案されている。
今回開発した技術は表層部に五面体要素を配置する一手法で、先に四面体自動メッシュ分割しておき、その領域内部方向に均一に弾性収縮させることで、表層部に五面体要素を後から追加するものである。