螺旋ネジ部の強度計算
自転車のサドルのパイプ固定などに良く使われるクランプ構造をモデル化しました。
ボルトの雄ネジおよびクランプバンドの雌ネジは忠実にモデル化してネジ部の応力を詳細に計算しました。
ボルトの軸力に応じてボルト軸全体に引張応力が発生しますが、クランプバンドのボルト座面が傾くために曲げモーメントも同時に掛かるようになり曲げ応力(凸側は引張応力、凹側は圧縮応力)も加わります。
従ってボルトネジ部の凸側の応力の方が凹側の応力よりも大きくなりますが、下の応力分布図ではこの状態をハッキリ確認できます。
クランプバンドの雌ネジの応力分布を見ると、ボルト雄ネジの高応力域に対応する範囲の応力が高くなっています。
ネジ嵌合では初めの3山程度でほとんどの荷重を負担すると言われますが、本モデルの解析結果も雄ネジと雌ネジの応力分布を見ると初めの2〜3山が高応力域になっています。
下の動画をご覧いただければ上記の説明が感覚的よく分かると思います。