平歯車フィレット部のズーミング解析
平歯車の歯底のフィレット部の応力を確認しました。
フィレット部などの応力集中を正確に評価するためには要素分割(メッシュ分割)を相当細かくする必要がありますが、自動メッシュ機能を使用してモデルを作成するとパソコンの性能からくるモデルサイズの実質的な限界を越えてしまうことが良くあります。
そのため、より高性能なPCを購入するか、応力の精度には目をつぶってメッシュを粗くせざるを得なくなります。
全体モデルのミーゼス応力分布 |
歯底部ズーミングモデルの ミーゼス応力分布 |
そこで先ず平歯車全体を粗いメッシュのモデルで計算した変位量を求め、次に歯底部にフィレットを付けた詳細モデル(ズーミングモデル)の境界面に全体モデルで得た変位を強制変位として設定して計算します。このような手法をズーミング解析と呼んでいます。
全体モデルの歯底部応力は小さくて分布に滑らかさがありませんが、ズーミングモデルではフィレット部の応力集中の様子がはっきり分かります。
ズーミング解析をすることで、現有PCでも応力の厳密な評価ができるようになります。