構造解析による強度計算の事例1 (柱と梁の接合部)
・角パイプの柱にI型鋼の梁を接合する構造を比較しました。
・I型鋼を角パイプに直接溶接する構造では溶接面が大きく歪んで応力も高くなります。しかしダイヤフラム構造にすれば接合部の剛性が上がり、応力が大巾に低減されます。
構造解析による強度計算の事例2 (台車の改良設計)
・台車床面中心に所定の荷重を負荷した場合の初期仕様と改良仕様の応力を計算し比較しました。
・積載荷重による曲げモーメントを初期仕様では主に長手方向の1本のリブが負担しているのに対し、改良仕様で3本に増やしたリブに分散されて応力が低減されています。
強度計算の結果がとても理解し易い!
構造解析の変形と応力のアニメーションは応力発生のメカニズムが直感的に理解でき、対策案の検討も容易です。
折り畳み傘は身近なリンク機構ですが、このような構造も計算可能です。
あなたの困っていることは何ですか?
現行製品の不具合対策をしたい
・強度不足(破壊)や剛性不足(撓み大)だが、対策案の事前評価をしたい
・座屈荷重を知りたいが、構造が複雑なので計算式がない
・疲労強度が不足しているが、評価方法が分からない
・共振しているので破壊しないか心配
・温度が高すぎるので熱応力が心配
・破壊荷重(耐荷重)を知り、安全率を把握したい
・破壊の原因を調査し、客先に報告しなければいけない
・変形が時間とともに増加する (クリープ現象)ので寿命が心配
設計案の事前評価をしたい
・開発新製品のために強度や剛性に確信がもてない (根拠のある設計にしたい)
・高価な金型部品や大量生産品なので設計変更前に効果を確認したい
・機械の小型化、軽量化が必要 (従来の感と度胸の設計では不可能)
・開発期間を短縮したい (設計・試作・実験の繰り返しでは目処が立たない)
強度計算書を客先から要求された
・構造が複雑なので耐震強度や耐風圧強度の計算式が全く分からない
・通常の建物ではないので強度計算(構造計算)をやれるところがない
あなたの問題を解決できるかも知れません。 お問い合わせください。
構造計算と構造解析はどう違う?
建築設計のいわゆる”構造計算”や機械設計の”強度計算”では材料力学の梁理論の公式などをそのまま適用するため、計算できるのは単純な構造に限定されます。しかも接合部などの細部の応力は計算できません。
一方、構造解析は有限要素法(構造体を単純な形状の要素の集合体と考える)を使用するので、構造計算できないような複雑な三次元の構造体でも計算が可能です。(詳細は構造計算と構造解析の違いまたはタンク用架台の耐震強度計算を参照)
構造物は部材の接合部から破壊していることも多く、その場合にはどうしても構造解析が必要になります。
構造解析ならこんな問題が解決できます!
@静解析で
静荷重(集中荷重・圧力・遠心力・慣性力・強制変位・圧入・熱など)による構造体の変形量や強度(応力)の確認
A動解析で
共振する振動パターンと周波数の確認、動荷重(周期変動・時刻暦)に対する動的応答(変形量や強度)の確認
B熱伝導解析で
発熱源・熱伝達・輻射による構造体の温度分布の確認
構造解析ならこんな効果・メリットがあります!
・製品に詳しくない人でも計算結果がビジュアルなので理解しやすい(説得力がある)
・試作や実験の期間や費用を節約できる
・対策効果の定量的把握と構造特性の理解が深まる
・試作や実験(実測)ができない場合でも評価が可能
トピック
・階段の途中には避難している人(体重70kgw)が6人いるものと仮定して、水平震度1.0相当の地震荷重が働く場合の耐震強度を確認した。
・X方向の地震荷重により上階段が固定される3階の踊り場側のねじ穴周辺部の応力が鋼材の許容応力を超えており対策が必要。
・SUSフレキ管をマンドレルで90°まで曲げ、その後除荷することでスプリングバックを考慮した加工形状を弾塑性解析により確認した。
・除荷終了時点でフレキ管の外側に高い残留応力があり、6°の戻り(スプリングバック)が発生する。
・水平震度1.5相当の荷重を奥行(X)方向および左右(Y)方向方向に設定し、耐震強度を確認した。
・奥行(X)方向の地震荷重によりタンク横の柱がX方向に倒れて柱・梁・方杖の成すXZ面がせん断変形している。方杖の応力は鋼材の許容応力を超えているので対策が必要。
・アルミ押出フレームとブラケットをボルトで連結した展示ブースの水平震度1.0での耐震強度を確認した。
・剛性の低い前側の柱の頬杖取付位置付近の応力が高いが、材料強度より十分小さいので問題はない。
・レバーが開いた状態から閉め終わるまでの過程を計算し、レバー荷重と応力の変化を確認した。
・レバーがほぼ水平の位置でレバー荷重と部材応力はピークとなる。
・スクロールコンプレッサの構成部品の中でも特に重要な旋回スクロールのガス圧による変形と応力を確認した。
・下図の旋回位置では特に渦巻終端の鏡板との境界部の応力が高くなる。
・構造用合板とヒノキ角材からなる三角形パネルで構成される木造ドームハウス(直径8.2m、高さ4.8m)の積雪・風・地震の荷重に対する強度を計算しました。
・構造用合板、ヒノキ角材、締結ボルトおよび木ネジの強度は問題ないことを確認できました。
・仮設足場などに使う単管パイプ構造のクランプの締結ボルトに軸力を掛け、さらに横パイプに下向き荷重を加えました。
・縦パイプ側のクランプにはモーメントが掛かるので開閉金具のヒンジ近く(上側)に高い応力範囲が現れるのが分かります。
・風速36m/secの風圧荷重に対する強度計算を、一様断面部材の表現が容易な梁要素モデルと、実際の形状に近い表現が可能な板要素モデルの2通りのモデルで比較しました。
・梁要素モデルで確認できるのは部材の断面強度だけであり、薄肉部材の締結部の強度まで計算するためには板要素モデルによる評価が必要である。
・ステップ最上段に荷重100kgwを掛けて強度計算をしました。
・床面の摩擦がなく、脚下端が滑るとアルミの耐力を超えていて破損する可能性があります。 (滑らなければ問題ありません)
・2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により街路灯の挙動を評価しました。
・最大応力は67.0秒後にポールのリブ周辺が263MPaとなっていることを確認できました。
・過渡応答解析なら、地震のように時間的に変化する外力に対する応答をみることができます。
機構解析もできます!
運動する構造体の強度を構造解析で評価する場合、構造体に作用する荷重を見積もる必要があります。エンジンのピストンなどは内燃機関の書籍に作用荷重の理論式がありますが、ほとんどの場合は理論式は不明です。
機構解析は部品間の連結状態を考慮して、夫々の部品に働く力を時刻歴で求めることができ、この力を構造解析モデルに負荷すれば運動中の部品の強度を確認することができるようになります。